電磁鋼板は、ケイ素(シリコン)を添加した鋼であり、その特徴として電気エネルギーと磁気エネルギーを効率よく変換する磁性材料です。
幅広い分野で利用されており、主な用途として、発電機やトランス、モータの鉄心などが挙げられます。エネルギー変換時に、鉄心にて損なわれるエネルギー(鉄損)が小さく、省エネやエネルギー効率の向上を実現します。
兼松では、一般的な電磁鋼板に加え、さらに板厚を薄く圧延した高付加価値な電磁鋼帯を取り扱っています。高まるエネルギー効率化のニーズに応えるべく、”極薄”電磁鋼帯の販売の取り組みを強化しています。
事業の特色
社会課題解決のためのソリューション
極薄電磁鋼帯の供給を通じて、社会が求める省エネ化・電動化における課題解決に貢献します。一方向のみに優れた磁気特性を有する方向性電磁鋼帯と、全方向に優れた磁気特性を有する無方向性電磁鋼帯を取り扱っています。お客様のニーズに応じて、鋼帯、切り板、バラコア、積層コアなどいずれの形態でも提供が可能です。
弊社が取り扱う極薄電磁鋼帯を使用したリアクトル・トランス・モータ等の電気機器は、その材料特性により電気エネルギーロスを低減、特に高周波域において優れたエネルギー効率を実現します。発電、送電、変圧に関わる電気機器、エアモビリティに搭載されるモータなど幅広い用途に採用されており、その需要は今後ますます広がる見込みです。
さらに素材の供給にとどまらず、ワイヤーカット・プレス打ち抜き・積層コア製造などのサービスも提供致します。この極薄電磁鋼帯を多くのお客様に届けることによって、エネルギー効率の向上実現など、持続可能な地球環境の維持・発展に貢献して参ります。
主な製品・サービス
方向性電磁鋼帯(GTシリーズ)
方向性電磁鋼帯(GTシリーズ)は各種電気機器(リアクトル、トランス)において用いられ、お客様のニーズにあわせた形で提供いたします。(鋼帯、切り板、巻きコアなど)
医療機器(トランス)
高圧直流送電網(リアクトル)
変電設備
UPS(無停電電源装置)
航空機(電源リアクトル)
高速鉄道(リアクトル)
風力発電
鋼帯の特定方向に優れた磁気特性を有しています。高い飽和磁束密度を持ち、高周波域で低い鉄損を実現します。
”極薄”電磁鋼帯(板厚0.12mm以下)は、一般的な電磁鋼板と比較した際に、より板厚が薄いことによって鉄損の大幅な低減を実現、エネルギー効率の向上が期待できます。
無方向性電磁鋼帯(STシリーズ)
無方向性電磁鋼帯(STシリーズ)はドローン、掃除機、E-バイク、歯科用ドリル等のモータに用いられ、お客様のニーズにあわせた形で提供いたします。(鋼帯、切り板、バラコア、積層コアなど)
ドローン
水中ドローン
掃除機
お掃除ロボット
歯科用ドリル
E-バイク
データセンター(冷却ファンモータ)
鋼帯の全方向に優れた磁気特性を有しています。”極薄”電磁鋼帯(板厚0.15mm以下)は、一般的な電磁鋼板と比較した際に、より板厚が薄いことによって鉄損の大幅な低減を実現、エネルギー効率の向上が期待できます。
商品特性
製造可能範囲
寸法公差
機械的特性代表値
出典:日本金属株式会社
https://www.nipponkinzoku.co.jp/